旅している

ある朝、はっと気づきました。

「旅している」

このサイトは、その気持ちをそのまま形にしたものです。今までと同じように、歴史好き旅好き、そして何よりも現地に心を寄せる仲間と、「旅」の楽しみを共有できるように。

「旅」とはなんでしょうか。

 

コロナの中での新たな出会い

2007年に出会って以降、『東アジア考古学辞典』は、文章を書くときも旅の企画を創るときも、傍になくてはならない、日常を支え続けてくれる存在でした

今年、コロナによって日常も激変し、気づけば辞典に手をのばすことがほとんどなくなっていました。

思いたって、毎朝の日課で辞典を開いてマーカーすることを始めたら、必要な調べ物をしていた時と違った楽しみが、そこにはありました。

そうだったんだ!と意外なヒントが現れたり、新しい気づきに土地の顔や人の暮らしが浮かび上がってきたり。

辞典をぱっと開き、1~2の項目にマーカーすること。朝の短いその時間は、間違いなく気持ちが現地へ飛ぶ、旅でした。

 

「旅」とは

旅とはなんでしょうか。

知らない世界に出会うこと。
知らない考え方に出会うこと。
自分の常識とは違うことがたくさんあると教えられること。
美しい景色、美味しい食、素敵な人。

現地へ行くこと人と会うことが何よりですが、そうでない形の旅もある。

辞典を開いている時間は旅をしていると、気づきました。

 

辞典から出発 ー 旅するということ

この辞典は専門書です。ハードルが高く感じられるかもしれません。

でも、研究者による解説だからこそ、そこから出発できる旅があります。

それと、地図は大事。

旅好きなら、地図を見ているだけで時間を忘れますね。わかる限りの場所を掲載しました。地図からいろいろな発見もあるはずです。

辞典とのフランクな付き合い方を、執筆なさった研究者の皆様にお許し願い、歴史に敬意を表しながら、私たちは豊かな旅を続けたい。

 

その旅が、

それぞれの、
大勢の、
双方の、

そして未来の、

幸せにつながることを祈ります。

 

2020年11月

Chiaki Matsuyama