八達洞遺跡 はったつどういせき

八達洞遺跡
はったつどういせき
Paldal-don-yujeok

韓国・大邱広域市北区八達洞の丘陵末端部に所在する無文土器(青銅器)~三国時代の集落および墳墓群の遺跡。1992・93年に慶北大学校博物館によって、原三国~三国時代の土壙墓17基、横口式石室墓1基、竪穴式石槨墓3基が調査され、96・97年に嶺南文化財研究院によって、無文土器時代の住居跡19軒、原三国(三韓)時代の木棺墓(土壙墓を含む)102基、木槨墓1基、甕棺墓139基、三国時代の木槨墓22基、竪穴式石槨墓32基などが調査された。BC1世紀代の木棺墓である45号墓(嶺南文化財研究院調査)は、長方形墓壙(2.93×1.34m)内に割竹形木棺を埋葬しており、墓壙床面東側には副葬坑を設け、木棺上部に割石を詰め込んでいた。副葬品は、副葬坑内から細形銅剣・鋳造鉄斧・板状鉄器・鉄矛が、充填土内から黒色磨研長頸壺・巾着袋形壺・組合せ式牛角形把手付壺が出土し、東側短壁には鉄鑿が突き刺さっていた。3世紀代の木槨墓である2号墳(慶北大学校調査)は、隅丸長方形の墓壙(4.15×1.54m)内に木槨(長さ2.97m)を設置し、その東南隅に木棺(1.87×0.58m)を埋葬していた。槨外に鉄鎌・鋳造鉄斧・土器類が、槨内に鑿形鉄矛が、棺内に水晶切子玉・環頭大刀・鉄矛・鉄鏃・鍛造鉄斧・土器類が副葬されていた。

(高久健二)

以上、転載

 

 

 

*辞典解説文から漢字ピックアップ


サク、うが(つ)、のみ

 

*マップは大邱広域市北区八達洞の範囲