画像石 がぞうせき
画像石
がぞうせき
中国・前漢中・後期から魏晋南北朝時代まで、地域的に偏って見られた玄室ないし祠堂の健在。主に門楣・柱・扉や室壁などの石材の表面に画像を彫刻し、壁面あるいは建造物に装飾を加える。画像の彫刻技法は地域ごとに少しずつ異なり、線刻・陰刻・浅い浮彫り・肉彫り・透彫りがある。画像の表現する題材は多岐にわたる。大別すると、乗龍鳳昇天・霊禽異獣・双龍穿壁、西王母と東王公、天門などを代表とした昇仙図、避邪・玉璧・雲気・蓮華文・忍冬文・亀鶴・鹿・羊などの吉祥動物を表す祥瑞図、日月・星象・銀河を表す天像図、夫婦邸宅・官吏昇進・厨房・饗宴娯楽・農牧業・手工業といった生活風景を描写する生前図、歴史上の聖賢・忠臣・孝子・列女など儒教思想を中心とする漢代の社会道徳・倫理を反映した物語図の5種類がある。これらの画像は、漢代の葬送儀礼や他界思想を示すだけでなく、当時の社会生活・信仰・風俗習慣などを写実的に刻んだものである。
(黄暁芬)
以上、転載
*辞典解説文から漢字ピックアップ
楣
ビ
