連珠文 れんじゅもん

連珠文
れんじゅもん

小さな円文もしくは珠文を、主として円形に、ときには方形などに連ねた装飾文様の一つの基本型式をなす。連珠文は、ササン朝ペルシアの西アジアで発生したもので、聖火より誕生した真珠をモチーフとしたといわれ、聖なるシンボルとなっている。それが中央アジアを経て、唐時代の中国・統一新羅時代の朝鮮、そして飛鳥・白鳳から天平時代の日本へと、いわゆるシルクロードを通じて伝播した。連珠文はふつう、ほかの種々の意匠と結合して、その周辺を飾り、瓦当・仏像・幡・壁画・舎利容器・骨壺・石造物などの装飾として用いられた。

(西谷正)

以上、転載