洗骨葬 せんこつそう

洗骨葬
せんこつそう

遺体をいったん埋葬したり、そのまま安置したりして白骨化させ、それを水や海水・酒などで洗って、再び埋葬したり、容器に収めて一定の場所に埋置する葬法をいう。再葬の一種であるが、遺骨を洗うという行為を重視して、特に洗骨葬という。奄美・沖縄では、中世から近・現代まで行われていた習俗であり、洗骨には霊魂を清めるという意味が含まれる。奄美・沖縄の民俗学的調査成果は、考古学による発掘調査事例の解釈に援用されることもある。また、考古学では人骨を2次的に集めて再葬した例を洗骨と呼ぶことも多い。しかし、遺骨を洗うという行為は考古学的に確認できない場合がほとんどであり、再葬(墓)として扱われることが一般的である。

(池田榮史)

以上、転載