青海土城 せいかいどじょう
青海土城
せいかいどじょう
Cheonghae Toseong
北朝鮮・咸鏡南道北青郡荷湖里にある渤海時代の土城。渤海五京の一つである南京跡の有力候補地である。南大川左岸の海岸平野にあり、新昌港に近い。1983年頃から調査が進められ、土城の規模などが明らかになっている。平面形は周囲2132mで、東西約730m、南北約330mの東西に長い長方形に復元されている。城壁は高さ2〜3mが現存し、基底部の幅は8mである。南壁西部に幅6m、高さ2mの雉城状の突出部があり、西壁と北壁の一部でもその存在が推定されている。官庁跡と推定される建物が西門と北門の付近で検出されている。これらの地点では、礎石と瓦・鴟尾・鬼瓦などが検出されている。また、オンドル遺構が10ヵ所以上と石組井戸が3基確認されている。青海土城の周辺には、梧梅里寺洞寺院遺跡や坪里墓群・居山城・安谷山城・龍田里山城などの渤海遺跡がある。
(小嶋芳孝)
以上、転載
