八連城 はちれんじょう

八連城
はちれんじょう
Baliancheng   Balreonseong

中国・吉林省延辺朝鮮族自治州琿春市の図們江左岸地域にある。「半拉城」とも呼ばれた。渤海東京(785〜794年)の遺跡とする説が有力である。1937年(昭和12)に鳥山喜一と藤田亮策、42年に斎藤優が調査した。東西約700×南北約740mの方形に城壁がめぐり、中央に東西約230×南北約330mの内郭がある。内郭南壁が北側に屈曲し中央に門がある。中央に正殿基壇と後殿基壇が南北に並び、通路で結ばれている。後殿で炕に伴う煙突が2基確認され、居住施設であったことがうかがわれる。同様の遺構は、上京4号宮殿や西古城でも検出されている。南壁中央から南に延びる畦畔は、道路跡や条坊を示唆している。城外南部に寺院跡が3ヵ所ある。四方垞子寺跡(旧称第2寺跡)では二仏并坐像を含む石仏が多量に出土した。

(小嶋芳孝)

以上、転載

 

 

*辞典解説文から漢字ピックアップ
琿春 こんしゅん

 

*マップは琿春市を示します