王建陵 おうけんりょう
王建陵
おうけんりょう
Wanggeon-neung
北朝鮮・開城市開豊郡海仙里にある、高麗の建国者・太祖王建(943年没)の王陵。「顕陵」と呼ばれる。王陵は円墳であるが、裾には花崗岩を用いた護石をめぐらす。その羽目石には獣頭人身像が彫刻されている。1990年代に入って内部が発掘調査されたところ、横穴式石室であることと、玄室の壁面に四神図と松竹梅図が描かれていることがわかった。円墳の前方に立っている各種の石像群は、92年に復元、整備されたとき新たに造られたものである。なお、1990年代に入って、王建陵の北5mの地点で、金銅製の人物坐像が発掘されている。『李朝(朝鮮王朝)実録』世宗9年(1427)の条によると、王建陵の傍らに鋳像を埋めたと見えるので、この人物坐像は王建の肖像彫刻と考えられている。
(西谷正)
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