後岡二期文化 こうこうにきぶんか

後岡二期文化
こうこうにきぶんか
Hougang2(er)qi-wenhua

中国・河南省安陽市にある、後岡遺跡の第2期を指標とする考古学上の文化。河南龍山文化期に属しており、主に河南省北部と河北省南部に分布している。河北省磁県下潘旺、邯鄲亀台・澗溝、永年台口や、河南省安陽後岡・大寒・八里壮、湯陰白営などが典型的な遺跡である。河南龍山文化期では39基の住居跡が発見され、縄蓆文や藍文が施された土器は深腹平底罐・鼎・鬲・盆・盤・豆などの器種があり、これらの特徴に基づいて龍山文化後岡二期類型が設定された。家畜はウシ・ヒツジ・ブタ・イヌなどがあり、農業以外に狩猟・漁労と採集も重要な生業である。放射性炭素年代による測定の結果、その実年代はBC2780〜2100年である。

白営遺跡では、60基以上の住居跡を含む集落遺跡が発見された。そのほとんどは円形平地式の住居で、白灰面または焼土面を持つ床構造であり、日干しレンガが建築材として利用された。澗溝遺跡では七つの窯跡が発見された。住居跡で発見された刻み痕跡が残る四つの人頭骨や、井戸と穴に埋葬された異常な状態の人骨の存在から、当時の社会変動・紛争が想定された。後岡二期文化は王湾三期文化と関連性があり、山東龍山文化とも密接な関係を持っている。周辺文化との交流や、互いに与えた影響は出土土器から証明されている。なお、後岡二期文化の縄文単耳鬲は、殷王朝成立までのいわゆる「早商文化」と関連して、殷文化の起源を考える上で重要な対象とされる。

(陳洪)

以上、転載

 

 

*辞典解説文より漢字ピックアップ


カン


タン


カン、かま
意味:おけ。水を汲み上げる器


テイ、かなえ


カク、レキ、かなえ


ズ、トウ、まめ、たかつき
意味:供物をのせる器、春秋時代の量の単位