続縄文時代・文化 ぞくじょうもんじだい・ぶんか

続縄文時代・文化
ぞくじょうもんじだい・ぶんか

北海道における、本州の弥生・古墳時代に並行する時代・文化。紀元前後から後7世紀に及ぶ。その前半期には、渡島半島から北海道中央部にかけて、東北地方北部の弥生土器の影響を受けた恵山式土器が広がり、北海道東部・北部において縄文土器の伝統を色濃く残した宇津内式・下田ノ沢式と呼ばれる独特の土器文化が存続した。その後半期には、後北式（江別式）土器と呼ばれる土器群が北海道全域に広がり、さらにその一部は東北地方にまで及んだ。生業としては縄文時代以来の狩猟・採集活動であるが、本州側から鉄器が導入され、しだいに主要な利器となる。また後半期に東北地方にまで土器分布を広げるが、それは本州側との交易・交流活動の活発化を反映したものと理解される。ただ後北式の墓は多数発見されているが、住居跡の検出はまれである。小樽市手宮洞窟、余市町フゴッペ洞窟に知られる壁画も当文化期に属する。

（山浦清）

以上、転載