河套人 かとうじん

河套人
かとうじん
Hetaoren

「オルドス人」ともいう。中国・内蒙古自治区烏審旗の大溝湾で出土した動物化石中から、1922年に発見された小児の左上顎側切歯、および56年に発見された右頭頂骨と左大腿骨下半部。その後61年にも頭頂骨片が、63年に他の頭蓋片が、78年と79年にも6個の頭蓋片や四肢骨が追加されている。伴出動物化石に対するウラン系列法によって、人骨の年代は37000〜5万年とされている。大量の動物化石のほか、小型のサイドスクレーパーや尖頭器などからなる後期旧石器を伴う。歯は歯根の形成状態から6歳くらいの子供のものとされ、シャベル型である。頭蓋・四肢の形態は概ね新人的特徴を示す。

(中橋孝博)

以上、転載