山頂洞人 さんちょうどうじん
山頂洞人
さんちょうどうじん
Shandingdongren
中国・北京郊外の周口店龍骨山の山頂近くにある洞穴から1933年に発見された人骨化石群。保存良好な男女3体の頭蓋骨(101号男性、102・103号女性)のほか、全体で少なくとも8体分の破片を含む。骨針や穴が開けられたシカやキツネの歯のほか、フリントなどを原料とした少量の後期旧石器を伴う。時代については、近年の加速器を使ったC14年代測定によって29000〜34000年前とする結果が出されている。3個の頭蓋については、当初ワイデンライヒによって、それぞれモンゴロイド、エスキモー、メラネシア人との類似が指摘されたが、その後、呉汝康によって、これらはいずれも原始的なモンゴロイドで、中国人、エスキモーおよびアメリカインディアンに近いとされた。アメリカのハウエルズも類似した分析結果を発表している。
(中橋孝博)
以上、転載
