勝利山遺跡 しょうりさんいせき
勝利山遺跡
しょうりさんいせき
Seungisan-yujeok
北朝鮮・平安南道徳川郡勝利山の東南方向に大同江を望む位置にあり、朝鮮半島で最初に化石人骨が報告された石灰岩洞窟。地表からの高さ7m、総延長62.2mである。1972・73年に発掘され、6枚の文化層のうち、Ⅳ層から古代型新人の「徳川人」の歯が、Ⅴ層から現代型新人の「勝利山人」の下顎骨が出土した。徳川人の歯は洞窟ハイエナの骨とともに発見され、中期更新世末〜後期更新世初期のものである。勝利山人はその形態から中国の山頂洞人より古い後期更新世中期〜末期に位置づけられている。動物骨は層位の区別なく6目14科25属31種2亜種が報告されているが、徳川人はハイエナやサイなどの好温性動物、勝利山人はマンモスなどの寒冷性動物に伴うとされる。
(小畑弘己)
以上、転載
