草村里古墳群 そうそんりこふんぐん

草村里古墳群
そうそんりこふんぐん
Chochon-ri-gobungun

韓国・全羅北道南原市二白面草村里に所在する三国時代百済の古墳群。1917年(大正6年)に黒板勝美が踏査した。盗掘による破壊を契機として、全栄来が1978・79年の2次にわたって調査し、破壊墳を中心として石室墳12、甕棺墓1を発掘した。古墳群は低丘陵の西・南斜面に広がり、調査当時、211基が確認された。埋葬施設の大部分は横穴式石室で、発掘者は、割石を用いた平面長方形玄室で入口から見て右側に片寄って羨道がつくもの、下段に板石を用いた平面長方形玄室で入口から見て左側に片寄って羨道がつくもの、下段に板石を用いた平面長方形玄室で中央に羨道がつくもの、羨道を持たない横口式のものに分類した。副葬品としては、土器類や鉄鏃・鉄斧・鉄鎌などの鉄器、釘・鐶座金具などがある。また近隣の尺門里からは、銀製冠飾が出土した。三国時代百済の熊津・泗沘期に、南原地域の在地勢力が百済の横穴式石室を導入する過程を示す重要な遺跡である。

(吉井秀夫)

以上、転載

 

 

*mapは二白面草村里のエリア