陵山里壁画古墳 りょうざんりへきがこふん

陵山里壁画古墳
りょうざんりへきがこふん
Neungsan-ri-byeokwagobun

韓国・忠清南道扶余郡扶余邑陵山里にある陵山里古墳群を構成する、三国時代百済後期の壁画古墳。朝鮮総督府が1917年(大正6)に調査し、第2墳(伝・百済王陵東下塚)と呼ばれた。円形の墳丘の裾部には切石または割石の外護列石を持つ。内部には南に開口する横穴式石室があり、玄室の長さ3.25m、幅1.52m、高さ1.94m、羨道は長さ約3.5m以上、幅約1.5m、高さ約1.74mの規模を持つ。四壁の側石と天井石は、よく研磨された花崗岩で構築されている。玄室の中央には敷石の上に棺台を一つ設けている。東西南北の四壁の側石に直接四神図を描き、天井には同様に蓮華文・飛雲文を描く。南壁の羨道入口の上に描かれた鳳凰の両側には、同心円文と雲文が配される。内部は盗掘をひどく受けていたため、木棺の隅金具を検出したにすぎない。6世紀後半から7世紀前半のころに築造されたと推測される。

(西谷正)

以上、転載