江西三墓 こうせいさんぼ
江西三墓
こうせいさんぼ
Gangseo-3(sam)myo
北朝鮮・南浦直轄市江西区域三墓里にある三国時代高句麗の壁画古墳群。戦前に遇賢三墓と呼ばれ、日本人が調査している。平野の中央低地に位置する。ここから西方に約1.7㎞ほどの丘陵頂部には、徳興里古墳が立地する。大墓とその西北に中墓と東北に小墓が並んで分布する。いずれも方形の封土墳で、それぞれ一辺がおよそ51m・45m・41m、高さがおよそ9m・8m・7mを測る。内部主体は、共通して単室両袖式の横穴式石室である。石室は大型の花崗岩の切石を整美に水磨きした石材で側壁を積み、その上に玄室では平行・隅三角持送り式に天井を仕上げている。そのうち大墓の石室は全長6.2m余りを測るが、その玄室には長軸方向に棺台2基を並列して設ける。玄室の四壁・天井ともに石材に直接、華麗な壁画を描いている。四壁には青龍・白虎・朱雀・玄武の四神図と、天井には忍冬唐草・飛天・飛雲・神仙・山岳・蓮華などの文様が見られる。6世紀末ないし7世紀初めごろの築造と考えられる。
(西谷正)
以上、転載
