五盔墳 ごかいふん

五盔墳
ごかいふん
Wukuifen
Ogaebun

中国・吉林省集安市にある三国時代高句麗の古墳群。戦前に五塊墳と呼ばれ、日本人が調査している。五つの盔つまり冑のような形をした古墳が5基並んでいるところから、このように呼ばれる。また、4号墳の北側には四神塚がある。これらの古墳群は、鴨緑江右岸の禹山山麓に立地し、禹山下古墳群を構成する。戦後に、吉林省の博物館と文物工作隊が調査した。いずれも方形の封土墳である。そのうち4号墳では、内部主体の単室両袖式の横穴式石室は全長約8.7mを測り、その玄室には花崗岩の石材に直接、華麗な壁画が描かれている。すなわち、四壁には蓮華・忍冬・人物の文様を3段に描いた中に青龍・白虎・朱雀・玄武の四神図と、隅三角持送り式天井では龍・鳳凰・鶴に乗る仙人・楽器を演奏する人物や日象・月象・星宿などの壁画が見られる。

(西谷正)

以上、転載

 

*mapは集安市