大壁建物 おおかべたてもの

大壁建物
おおかべたてもの

近年、近畿地域の一部の地方に限って検出された掘立柱建物の呼称であるが、朝鮮半島の土器を伴う建物跡であることや、遺跡が渡来人たちの居住地からの発見であることなどから、一部の研究者が特に取り上げて命名した建物。古墳時代中期後半より後期にかけての建物跡では、ほぼ正方形の平面が多い。ただし建築学から考えると、必ずしも大壁造(真壁造に想像復元が考えられているものもある)ばかりではないので、名称ばかりでなく指示する範囲などについても今後の課題となるだろう。

(山本輝雄)

以上、転載