開元通宝 かいげんつうほう
開元通宝
かいげんつうほう
唐の高祖によって621年(武徳4)に鋳造された貨幣で、径8分、重さ2銖4累(3.75g)、10文で重さ1両、1000文で重さ6斤4両に当てた。銭文の対読(開元通宝)と回読(開通元宝)の正否についての議論がある。流通期間が280年にも及び種々のものがある。わが国では中世出土銭中に一定量混じって出土するのが一般的であるが、古代出土例には西日本で13例、琉球列島で13例がある。出土枚数は琉球列島が西日本の5倍ほどで、その量的優位性の解釈に当たっては、鉄や塩だけでなく、唐における螺鈿細工用の夜光貝交易に使用された貨幣であるとの評価がある。
(小畑弘己)
以上、転載
