杵 きね


きね

臼に入れた穀類をつくのに用いる木製の道具。脱穀・精白・餅搗き・製粉などに用いられ、弥生時代に稲作とともに日本に伝わった。1本の丸木の中央部分を細くして握りとする竪杵と、搗き部の横に長い柄の付く横杵とがある。竪杵は握部の形状や長さにより形態分類が行われている。握部に節帯を設け、長さが通常1m以上で、作りも丁寧なものから、握り部を細めるだけで、長さもやや短く、作りが雑なものへと、おおまかな変遷をたどることができる。横杵は1本で作るものと、搗き部と把手を別に作り差し込むものがあり、弥生時代後期に見られる。近世以降普遍化するが、弥生時代のものと系譜的に繋がる確証はない。

(大西智和)

以上、転載

 

 

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