人獣形玦状耳飾 じんじゅうがたけつじょうみみかざり
人獣形玦状耳飾
じんじゅうがたけつじょうみみかざり
台湾の新石器時代の玉製品。人獣形玦状耳飾とは、正面に1双の人形立像を表し、その上に一つの側面動物像が立っている玉製品である。その形態と出土位置のいずれから見ても耳飾として使われたと思われる。現時点では、台湾において人獣形玦状耳飾は合計30余点しか発見されていない。台湾北部に位置する芝山岩遺跡から発見されたものをはじめ、台湾東南部に位置する卑南遺跡でも同じものが確認された。しかし、これらはほとんどが採集品であり、出土状況は不明瞭である。ごく最近になって、台湾の東北部にある丸山遺跡から発掘品として出土したものがある。台湾新石器時代において、人獣形玦状耳飾はもっとも特色があるといっても過言ではない。強い独自性を表す形はもちろん、なぜ大陸から離れた地域に存在するのか、また当時の社会にあってどのような意味を持ったのか、いずれにしても先史時代の台湾島の重要な問題である。
(陳有貝)
以上、転載
