石匙 いしさじ

石匙
いしさじ

「石匕(いしがい)」とも呼ばれた。縄文時代全般に広く使われた。石匙の用途をその名のとおりスプーンと考えることは難しく、動物の毛皮を肉からはがし、肉や骨を切り、調理に使うなど万能の小刀と考えられる。横形・縦形があり、つまみが一つ付くのが普通である。奥羽地方のものに、つまみにアスファルトの付着しているものがあるので、柄を付けたりしたものであろう。宮城県山王遺跡から紐を付けた石匙が発見されている。

(中村修身)

以上、転載