戈 か
戈
か
ko
中国の新石器時代後期に出現し、秦代まで長期にわたって使用され、東アジアに広がった。中国の青銅器利器の一種で、車戦を主とした中国古代ではもっとも重要な武器であった。前漢時代では柄の長さに3種あった。柄の長さが80㎝のものは歩戦用、2mのものは車戦および歩戦用であり、3mのものは車戦用である。本来車戦用として発達した。両刃の剣状をした戈頭を柄に直角につける柄の中に入る部分を「内(ない)」という。殷代には短く幅の広いものと、長く細身のものとがあり、前者は殷代のみで終わる。内の端に饕餮文その他をトルコ石の象嵌で飾ることは同様であるが、まれに玉あるいは鉄の刃をつけたのは後者のみである。また内がなく、袋穂を持ったものは西北系のようである。周代になると刃の一辺が延びて柄にそって下にさがる。これを「胡」という。胡に対しもとの直刃の部分を「援」という。西周時代には胡の発達が十分ではなかったが、春秋時代以降は長くなり、これに2〜3の孔を設けて柄に緊縛する助けとした。戦国時代になると内に刃がつき、また柄頭に矛を取りつけ戟とした。春秋時代の戈に文字を見ることがある。前漢時代末には実用の武器からはなれ、儀仗化したものも見られる。
(中村修身)
以上、転載
*辞典解説文より漢字ピックアップ
饕餮
トウテツ
戟
ゲキ
