堂下山遺跡 どうかさんいせき
堂下山遺跡
どうかさんいせき
Danghasan-yujeok
韓国・全羅南道咸平郡咸平邑長年里堂下山に所在し、咸平湾一帯の海岸低湿地上流の低い丘陵地(標高30m)に立地している。務安〜栄光間高速道路工事を契機に、1999年木浦大学校博物館が発掘調査を行った。層位は基盤岩と表土層を含め6地層から構成されており、旧石器時代の文化層である第1文化層(中期旧石器文化層)と、第2文化層(後期旧石器文化層)はそれぞれ第1地層と第3地層に該当する。第1文化層はおおよそ堂下山の頂上から東西に形成された斜面と渓谷性地形に位置しており、遺物は原位置を移動したものと見られている。ここからは、安山岩・石英・流紋岩・シルト岩などで作られたノッチ・尖頭器・チョッピングツール・削器・ハンドアックス・剥片などおよそ120余点の石器が出土した。第2文化層では、ホルンフェルスを使用した石刃・小石核などと、石英製石材を使用した多面体石器・削器・小型チョッパー・鋸歯縁石器・ノッチなどの遺物が確認された。各文化層の時期は、第1文化層が竹内里第1文化層とほぼ同じ中期旧石器時代、第2文化層が後期旧石器時代末期とされる。
(小畑弘己)
以上、転載
*mapは咸平郡咸平邑
