柯坪里遺跡 かへいりいせき

柯坪里遺跡
かへいりいせき
Gapyeong-ri-yujeok

韓国・江原道襄陽郡巽陽面柯坪里の海岸線沿いに広がる砂丘地帯に所在する、櫛目文土器(新石器)時代と原三国(三韓)時代の集落遺跡。1983年に江陵大学校博物館によって、原三国時代の住居跡2軒が、94〜96年に国立文化財研究所によって、櫛目文土器時代中・後期の住居跡2軒と野外炉跡3基、原三国時代の住居跡3軒が発掘調査された。櫛目文土器時代の住居跡は、隅丸方形の大型住居であり、短斜線文・魚骨文・菱形集線文などを施文した土器類、石鏃・石棒・磨石・石斧・漁網錘などの石器類が出土した。原三国時代の住居跡は平面方形で、出入口の前に小空間をもつ呂字形住居と、壁面から突出した出入口を持つ凸字形住居が存在する。出土遺物には硬質無文土器・叩き目文土器・黒色土器などの土器類、鉄鏃・鉄鎌・鉄刀子などの鉄器類、砥石・土製紡錘車などがある。原三国時代の住居跡の時期については、BC2世紀〜AD2世紀と推定されている。

(高久健二)

以上、転載

 

 

*mapは襄陽郡巽陽面柯坪里