鵝洲洞古墳群 がしゅうどうこふんぐん

鵝洲洞古墳群
がしゅうどうこふんぐん
Aju-dong-gobungun

韓国・慶尚南道巨済市鵝洲洞746番地一帯に所在する。1997年、東亜大学校博物館による発掘調査が行われた。遺跡からは支石墓の下部埋葬施設16基と、6〜7世紀に編年される古墳11基が確認された。遺構は後世の耕作により上部が破壊され、正確な構造を知ることができない。しかし、平面形態が細長方形のものは、床面に何も施設を持っていないのに対し、長方形と方形のものは床面の一部、あるいは中央に追葬のための棺台施設を設けていることから、細長方形のものは竪穴式石槨墳、長方形のものは竪穴系横口式石室墳、方形のものは横穴式石室墳であると推定できる。そのうち竪穴系横口式石室墳と推定できる長方形のものが最も多い。遺物は土器以外に、鉄器類・紡錘車・銀製銙帯・装身具などが出土した。土器は有蓋高坏・蓋・台付埦・坏・台付長頸壺などが見られるが、中でも蓋と台付埦・有蓋高坏が多数を占めている。鵝洲洞古墳群は、巨済島の三国時代古墳文化を知る唯一の遺跡である。

(朴廣春)

以上、転載

 

*mapは巨済市鵝洲洞