下垈遺跡 かだいいせき
下垈遺跡
かだいいせき
Hadae-yujeok
韓国・蔚山広域市蔚州区熊村面大垈里の丘陵上に位置する原三国(三韓)〜三国時代の墳墓群。周囲にも墳墓群や集落跡が分布しており、大規模な複合遺跡を形成している。1991・92年、釜山大学校によって2世紀中葉〜5世紀前半の木槨(棺)墓81基、甕棺墓8基、などが発掘調査された。このうち大型木槨墓である下岱ka-43号墳は、660×384㎝の墓壙内に512×260㎝の木槨を設置している。被葬者の周囲から、環頭大刀や鉄長剣などの武器類と、水晶切子玉やガラス小玉などの装身具、槨内から水晶切子玉や櫛などの装身具、鉄短剣・鉄矛・鉄鏃などの武器類、U字形鋤先・タビ(踏鋤)・三叉鍬・鎌・鑿・斧などの鉄製農工具類、鉄轡・台付広口壺、封土内から台付広口壺などの土器類、鉄矛・銅環・鋳造鉄斧などが出土した。築造年代はAD2世紀後半代と推定される。また、3世紀前半の大型木槨墓であるka-23号墳からは、楽浪・帯方郡との交渉を示す銅鼎が出土している。
(高久健二)
以上、転載
*辞典解説文より漢字ピックアップ
鑿
のみ
轡
くつわ
*mapは蔚州区熊村面
