石巌里200号墳（乙墳） せきがんり200ごうふん

石巌里200号墳（乙墳）
せきがんり200ごうふん
Sokam-ri-200（ibaek）ho-bun

北朝鮮・ピョンヤン特別市楽浪区域土城洞（旧・平安南道大同郡大同江面石巌里）に所在する楽浪郡時代の大型木槨墳。1924年（大正13）に朝鮮総督府によって発掘調査された。墳丘は平面ほぼ円形（43.6×36.4m、高さ5.45m）を呈し、墳丘下に一辺4.94mの竪穴式方形木槨を構築する。木槨内の南西側に複数の木棺を埋葬していたが、残存しているものは南棺のみであり、棺内には副葬品がほとんど見られなかった。木棺の東側には土器・青銅器・漆器などの容器類と車馬具・銅鏡などが副葬されており、木棺北側（副槨）の東部には土器類・漆器類・銅鏡・弩機が、西部には銀指輪・タイマイ笄・玉類などの装身具、鉄長剣や銅鏃などの武器類、車馬具、漆匣・漆盤・漆奩・漆合子などの漆器類が置かれていた。漆器には「‥‥‥（成）都郡工官造　乗輿髹‥‥‥史輔　宰音　丞令　掾忠　史欽　掌尹咸　臧里附城訴者」（金銅釦夾紵盤）などの陰刻銘文を持つものがある。築造時期はAD1世紀と推定される。

（高久健二）

以上、転載

 

＊辞典解説文より漢字ピックアップ

笄
ケイ、こうがい、かんざし

匣
コウ、はこ

奩
レン、くしげ、こばこ

髹
キュウ

掾
エン

臧
ソウ、ゾウ

釦
コウ、ぼたん

夾
キョウ、コウ、さしはさ（む）、はさ（む）

紵
チョ、あさぬの、いちび