窺岩面廃寺跡 きがんめんはいじあと

窺岩面廃寺跡
きがんめんはいじあと
Gyuam-myeon-pyesaji

韓国・忠清南道扶余郡窺岩面外里にある。外里寺跡・外里遺跡とも呼ぶ。1937年(昭和12)、有光教一・米田美代治によって寺域の一部が調査され、瓦の散布状況から南北に並ぶ2棟の建物があったと推定されているが、全体的な伽藍の様子はわからない。三国時代百済の瓦類と文様塼などが出土し、周辺では金銅観音菩薩立像も採集された。軒丸瓦には文様の凹凸が逆になっており、周縁や蓮弁内、もしくは中房に竹管文を施文したものもある。文様塼は29㎝前後の正方形で、山景文・鬼形文の各2種類、蟠龍文・鳳凰文・龍雲文・蓮華文の各1種類、計8種類が天地が逆になったり、表裏が逆になったりして不自然な状態で地面に敷かれたまま出土した。王興寺跡からも同じ鬼形文塼片が採集された。文様塼は元位置を保っていないことから、王興寺跡から転用されたという説もある。採集された金銅観音菩薩立像は、隋代の様式であることから7世紀前半に推定されている。

(李タウン)

以上、転載

 

 

*mapは窺岩面外里