剣丹山城 けんたんさんじょう
剣丹山城
けんたんさんじょう
Geomdan-sanseong
韓国・全羅南道順天市海籠面星山里に位置する山城。1996〜98年に順天大学校博物館によって発掘調査された。標高138.4mの山頂部の周囲に城壁をめぐらせた鉢巻式石城で、城周は約430mである。城壁は夾築に割石を積み上げ、幅約5m、高さ約2.7mである。城内の低い所の城壁では水口が3ヵ所確認されている。門は南・北・西に3ヵ所あり、南門は床面に石組みの排水施設が造られている。門の通路部分の幅は南門が内4.4m、外3.8m、北門が内3.9m、外3.6m、西門が内3.4m、外2.4mで南門がもっとも大きい。城内の遺構としては、南門付近で八角形集水施設・長方形貯蔵孔・竪穴建物・礎石建物(12角形?)・甕棺など、西門付近で大型石組み貯蔵施設(内部に木組み施設)、礎石建物などが確認されている。遺物としては、三国時代百済から統一新羅時代の土器・瓦(凹面縄蓆文瓦など)・U字形鍬鋤先・木製鋤・鉄斧・鉄矛・鉄鏃・刀子などが出土している。
(亀田修一)
以上、転載
