三龍里窯跡群 さんりゅうりかまあとぐん
三龍里窯跡群
さんりゅうりかまあとぐん
Samyong-ri-yojigun
韓国・忠清北道鎮川郡梨月面三龍里に所在する。原三国(馬韓)時代から三国時代百済にかけての土器窯跡群。韓南大学校博物館が1987〜91年まで5次にわたり、5地点で窯11基と竪穴式住居跡4棟を調査した。窯跡は1基を除き、いずれも垂直に掘られた燃焼部を持つ半地下式構造である。出土土器は、短頸壺と深鉢形土器が中心を占める。短頸壺は胴部が球状で、口頸部は直立して口縁端が外反するものが古い。時期が下がるにつれ、短頸壺の胴部は長胴化し、直口壺などの新たな器種が加わる。この窯跡で生産された可能性のある土器は、周辺の遺跡で見つかっており、原三国時代から三国時代への移行期における、土器の生産・流通・消費を考える上で重要な遺跡の一つである。
(吉井秀夫)
以上、転載
*mapは鎮川郡
