馬老山城 ばろうさんじょう
馬老山城
ばろうさんじょう
Maro-sanseong
韓国・全羅南道光陽市光陽邑龍江里に所在する三国時代百済から統一新羅時代にかけての山城。史跡整備に関連して、2001〜04年に3次と05年に第4次の発掘調査が、順天大学校博物館によって行われた。山城は、標高200m付近の丘陵頂上部に築かれた周囲約500mの小規模な石城であるが、その立地から見て南海岸防衛の砦の様な性格を持っている。南門・東門ほか3ヵ所に城門と北辺に雉を2ヵ所備える。城内からは、百済時代の建物1棟以上のほか、統一新羅時代の建物8棟以上・石築貯水施設5基以上などの遺構群が検出された。また土器・瓦・鉄器・木器・骨角器・貝殻・動物骨・種子など、多種多様な遺物を出土した。その中には、越州窯青磁碗や「馬老官」銘瓦などの貴重な遺物が含まれる。
(西谷正)
以上、転載
