沃野里古墳群 よくやりこふんぐん
沃野里古墳群
よくやりこふんぐん
Okya-ri-gobungun
韓国・全羅南道霊巌郡始終面沃野里に所在する4世紀を中心とする三国時代の古墳群。低丘陵の稜線上に沿って28基の古墳が確認されており、そのうち6・14号墳は墳丘と周溝、17・18・19号墳は周溝を調査した。6号墳は、北西ー南東主軸で、長径30m、短径23.5m、高2.5mを測る平面楕円形の墳丘を持ち、周溝を有する。墳丘内で、専用甕棺を用いた埋葬施設4を発掘した。副葬品としては玉類・両耳付壺・有孔広口小壺などが出土した。14号墳は径11m、高1.7mの円形の墳丘を持ち、周溝を有する。墳丘中央部で合口式の専用甕棺を用いた埋葬施設を発掘した。副葬品には鉄製刀子・玉類・土器片がある。また、周溝内でも単棺式の甕棺1を確認した。6号墳4号甕棺を除く甕棺は、いずれも口縁部と胴部の境がくびれて底部に円形の突起を持つ、専用甕棺としては古式に属するものである。
(吉井秀夫)
以上、転載
