華明洞古墳群 かめいどうこふんぐん
華明洞古墳群
かめいどうこふんぐん
Whamyeong-dong-gobungun
韓国・釜山広域市北区華明洞300番地一帯に所在する三国時代の古墳群。丘陵頂上部と稜線上に分布するが、戦前に大部分が盗掘されている。1972年住民の古墳破壊を機に、釜山大学校博物館が発掘調査を実施し、7基の竪穴式石室が確認された。2号墳は長さ3.8m、幅1.3mの幅広の石室で、内部に割石で長さ2.7m、幅0.5mの棺台が設置されていた。5号墳も長さ3.5m、幅1.4mの幅広の石室である。このような幅広の竪穴式石室は木槨墓の伝統を引き、初期竪穴式石室墓の様相を示す。2号墳からは無蓋無透孔の金海系高坏、有蓋と無蓋の透孔高坏、高坏形器台などの古式陶質土器、鋳造鉄斧・刀子・鎌・斧などの鉄器が出土した。3号墳では青銅製胡籙金具が採集された。7号墳は長さ2.7m、幅0.8mの狭長な石室で、把手付短頸壺・筒形器台・乳頭状突起付大甕などの陶質土器、鉄製の矛・鏃・斧・刀子が出土した。採集品の陶質土器を含めて考えると、4世紀後半から5世紀初めにかけての古墳群である。
(定森秀夫)
以上、転載
*mapは北区華明洞
