梧谷里古墳群 ごこくりこふんぐん

梧谷里古墳群
ごこくりこふんぐん
Ogok-ri-gobungun

韓国・慶尚南道咸安郡漆原面梧谷里山25番地一帯に所在する、4世紀を中心とする三国時代加耶の古墳群。1994年、邱馬高速道路の拡張工事に伴い、昌原大学校博物館が発掘調査した。全部で15基の古墳中、木槨墳が12基で最も多く、残りの3基は竪穴式石槨墳である。木槨墓のうちで大型に属する8・9号墳は、床面に砂利石を敷いていた。残りは中・小型の木槨墳で、出土遺物は土器類と鉄器類が数点ずつにすぎなかった。大型木槨墳である8号墳からは多量の土器と鉄鋌・鉄斧・鉄鏃などが出土し、9号墳は耕作により遺物のほとんどが流出した状態であった。3基の竪穴式石槨墳の中で、遺構の残存状態が良好な11号墳は主・副槨式で、主槨は竪穴式石槨、副槨は主槨の短壁に接して小型の木槨を配置する特異な構造であった。梧谷里古墳群の出土遺物から見て、阿羅加耶の支配者の墳墓である道項里古墳群の文化内容とほぼ一致することから、支配者層よりも一段階低い階層の墳墓と推定される。そして、11号墳は釜山福泉洞21・22号墳と構造的に似ており注目される。

(朴廣春)

以上、転載

 

*mapは漆原面梧谷里