龍頭山墓群 りゅうとうざんぼぐん
龍頭山墓群
りゅうとうざんぼぐん
Longtoushan-muqun
Yongdusan-myogun
中国・吉林省延辺朝鮮族自治州和龍県龍海に所在する渤海の古墳群。北流して海蘭河と合流する福洞河の左岸丘陵上に立地する。1980年に延辺博物館が調査し、10基の墳墓を確認した。丘陵尾根筋に平坦面を造成して墳墓を構築している。1号墓では、大興56年(792)に亡くなった貞孝公主の事績を記した墓誌が出土し、墓室内に人物壁画がある。調査時には倒壊していたが、地上に塼塔が建てられていた。2号墓は長さ3×幅2m、高さ1.9mの石室墳で、壁画残片が多数出土している。10号墓は22×10mの大型墳丘を持ち、墳丘裾に高さ約1mの石柱が2本立っている。西古城に居住した渤海王族の墓群とする説がある。丘陵裾の畑に龍海寺跡があり、長さ40×幅30mで高さ1.5mの基壇跡周辺から渤海の瓦と小銅仏が出土している。龍頭山墓群に付属した寺院跡の可能性がある。
(小嶋芳孝)
以上、転載
*mapは和龍市
