珠文鏡 しゅもんきょう

珠文鏡
しゅもんきょう

わが国で製作され、主に古墳時代前〜中期に流行した径4〜13㎝の小型鏡である。鏡の主文様が列状に並んだ丸い凸状の点(珠点)からなるためこの呼称がある。古墳出土例がもっとも多く、祭祀遺跡や集落跡からも出土するが、集落跡出土例は近畿以東に見られる。宮崎県から宮城県にわたる広い範囲に分布し、朝鮮半島南部にも及んでいる。これまでに二百数十面が知られているが、同范(型)鏡はほとんどない。珠点の列は1〜3条のものまであるが、1条のものがより古い型式である。

(藤丸詔八郎)

以上、転載