首里城跡 しゅりじょうあと
首里城跡
しゅりじょうあと
沖縄県那覇市首里当蔵に所在する城跡。かつては海外貿易の拠点であった那覇港を見下ろす、標高120〜130mの丘陵地に築かれている。琉球王国の王城および首里王府の跡。発掘調査の結果、13世紀末から14世紀に創建されたと推定される。「安国山樹華木碑記」(1427年建立)に、首里城周辺に池を掘り(龍潭という)、山を築いて華木を植えたと記されていることから、尚巴志の代(在位1422〜39)には、すでに王城として確立していたことがわかる。城の規模は東西約400m、南北約270m、城内には石造拱門の構造をとる歓会門や久慶門など大小12の門があり、これらの門を連ねる琉球石灰岩の城壁の厚さ約4m、高さ6〜10mもあった。城内の中心には正殿が西面して位置し、前面の広い庭(御庭・ウナー)をはさんで北殿、南殿などの行政施設と、10数ヵ所の王家関連の施設があった。これらの建造物群の多くは、戦前国宝に指定されたが沖縄戦で破壊された。その後、復元整備がなされ、現在首里城公園の一部として公開されている。
(當眞嗣一)
以上、転載
