斎場御嶽 せーふぁうたき

斎場御嶽
せーふぁうたき

沖縄県南城市(旧島尻郡)知念村字久手堅サハヤ原に所在する。琉球を支配した第二尚氏王朝(1470〜1879)の重要な国家的祭祀場。琉球の古歌謡を収めた『おもろそうし』には「さはや」と記されており、15世紀頃から存在したことが知られる。沖縄島南部の太平洋に面した、標高100mほどの丘陵上に残る二つの大きな隆起珊瑚石灰岩丘を中心として、大庫理(ウフグーイ)、寄満(ユインチ)、三庫理(サングーイ)、チョウノハナと呼ばれる施設があり、これに参道や御門口、ウローカー(井戸)などを含めて聖域を構成する。1994年(平成6)から行われた保存修理事業に伴う発掘調査の際、三庫理に敷かれた塼の下部に掘られたピットから、金製を含む勾玉、龍泉窯系青磁碗・皿・盤、宋代を中心とする中国銭や鳩目銭・寛永通宝などが出土した。

(池田榮史)

以上、転載