今帰仁城跡 なきじんじょうあと

今帰仁城跡
なきじんじょうあと

沖縄県国頭郡今帰仁村字今泊に所在し、高さ90〜100m前後の古生期石灰岩の上に営まれた城跡。三山分立時代の北山王統の居城。誰によって築城されたか定かでないが、『明実録』や『中山世鑑』などから1383年に怕尼芝という人が城主となり、続いて珉、攀安知が城主になったとされる。攀安知は1416年、中山から出た尚巴志によって滅ぼされ、以後、今帰仁城には北山監守が置かれ監守時代となるが、1665年に最後の監守が首里に引き上げて廃城になった。城の縄張りは、主郭を中心に大小九つの曲輪に分かれる。西に大手を置き、東側に向かってしだいに高くなり、最高所が一の曲輪である。一の曲輪の東側には、一段低くなって志慶真門の曲輪がある。保存整備事業の一環としての発掘調査で、貿易陶磁器が多数出土し、第1期(13世紀の終わりから14世紀の初め)から第4期(17世紀中葉)までの変遷の過程が明らかになった。

當眞嗣一)

以上、転載