貞恵公主墓 ていけいこうしゅぼ

貞恵公主墓
ていけいこうしゅぼ
Zhenhui-gongzhu-mu
Jeonghye-gongju-myo

中国・吉林省延辺朝鮮族自治州敦化市の六頂山墓群にある。独立丘陵の南斜面に立地する。渤海の第3代王大欽茂の2女、貞恵公主の墓である。

(中略)

墳丘は一辺が約10m、高さ約2mの方形で、玄武岩切石積みの墓室は方形で、長さ2.8×幅2.66m、高さ2.68mの規模を有し、南に開口している。天井は隅三角持送構造で、床面には塼が敷かれている。羨道から2体の石獅子と墓碑が出土した。墓誌は儒教経典などを引用した駢儷文で、貞恵公主は宝暦4年(777)4月14日に40歳で亡くなり、宝暦7年(780)11月24日に珍陵の西原に埋葬したと記されている。王建群は、珍陵を渤海第2代王の大武芸(737年没)の墓と推測している。

(小嶋芳孝)

以上、抜粋転載

 

 

敦化は、遷都を重ねた渤海国の、「旧国」の地。ロシア国境、北朝鮮国境と近い地方都市に、渤海国のプリンセスが眠っています。

古墳群の一帯は広大な文化公園として整備されていてカートで移動。ただし、古墳群には立ち入れないことになっていました(2018・2019年)

見逃しがちですが、公園入り口のインフォメーションセンターを覗いてみて下さい。古墳群全体が良く分かる大きなジオラマと、墓室も含め素晴らしい写真の数々がスクリーンに映し出されており、しばし観入ってしまうほど。

公園内の正覚寺から、池の対岸の古墳群全体、貞恵公主墓のあたりも遠望することができますので、ここまで行ったなら忘れずお立ち寄りなさいますことお勧めします。

*地図は、貞恵公主墓でなく、公園入口にピンを置いています

貞恵公主は大欽茂の2女
・貞孝公主は大欽茂の4女