頸甲 あかべよろい

頸甲
あかべよろい

古墳時代中期の短甲の付属具。原則として、胸背部にかかる左右の鉄板と前後の引合板の計4枚の鉄板によって構成される。正面立面形は横長長方形から逆台形を経て逆三角形へと変遷し、防御性よりも可動性が次第に重視されてきたことがわかる。逆台形の段階の途中に革綴式から鋲留式に変化する。加耶で知られる2例は、ともに下縁部が直線に揃わない点で異系列である。また、韓国では襟甲を頸甲と呼ぶ場合があり、注意が必要である。

(藤田和尊)

以上、転載