雁洞古墳 がんどうこふん

雁洞古墳
がんどうこふん
Andong-gobun

韓国・全羅南道高興郡浦頭面吉頭里雁洞にある三国時代百済の古墳。2006年に全南大学校博物館によって学術調査された。古墳は丘陵頂上部に盛土を行って築かれた直径約34m、高さ約5mの円墳である。円墳の中央に長軸を東西方向に置いた長さ3.2m、幅が東・西でそれぞれ1.5m、1.3m、高さ1.3mの板石積竪穴式石室が埋設された。石室床面からは金銅製冠帽・耳飾・履・ガラス小玉などの装身具、甲冑・環頭大刀・矛・鏃などの鉄製武具・武器、鉄鋌・鉄斧・紡錘車などのほか、銅鏡が出土した。銅鏡は直径10.5㎝の「長宜子孫」銘内行花文鏡で後漢鏡に属する。中国鏡を副葬品に持つきわめてまれな百済古墳で、5世紀前半の築造とされる。

(西谷正)

以上、転載

 

 

*mapは高興郡浦頭面