盤龍鏡 ばんりゅうきょう
盤龍鏡
ばんりゅうきょう
鈕の下から首や尾足を出した有角の龍形と無角の虎形を主文とした鏡である。図像は浮彫りが多く、一般に乳はない。富岡謙蔵が中国の北周庚信の詩の中の「盤龍明鏡」を引用して命名した。別名を龍虎鏡ともいう。鏡の銘文によると、主文は辟邪と天禄と呼ばれた禽獣であるという。年号鏡はないが、後漢時代に流行した。中国各地の漢墓や朝鮮半島の楽浪郡の墳墓、そして、日本の古墳からも出土している。ただ、三角縁神獣鏡の一種である三角縁盤龍鏡には4乳があり、一般の盤龍鏡とは区別される。
(藤丸詔八郎)
以上、転載
