ブロチカ遺跡 ぶろちかいせき
ブロチカ遺跡
ぶろちかいせき
Bulochka site
ロシア・沿海州南東部に当たるバルチザンスキー区ナホトカ市の北東側に所在する初期鉄器時代の集落遺跡。韓国の国立文化財研究所がロシア科学アカデミーシベリア支部考古学民族学研究所と共同して、2003年から3ヵ年計画で学術調査を行った。遺跡は、標高25m付近にあって東斜面を除いた三方が絶壁をなす、防御性の強い高地性集落であったと考えられる。発掘された1号竪穴住居跡には石箱形竃が、また2〜6号竪穴住居跡にはオンドル施設を伴う。1 号住居跡は、磨製石器や柱状把手付甕などに特徴づけられるクロノウスカ文化に、また2〜6号住居跡は叩き目を残す土器や斜線文・押引点列文などの文様を持つ土器を特徴とするポリツェ文化に属し、それぞれBC60年とAD180年のC14年代が出ている。ともに鉄器をわずかに伴出する。
(西谷正)
以上、転載
*mapはナホトカ市
