群集墳 ぐんしゅうふん 限定された空間に、同時期ないし数世代にわたって、直径・一辺が10〜20m程度の小型円・方墳が密集状態で築造されたものを、一般の古墳群と区別して群集墳と呼ぶ。墳丘のない横穴墓や地下式横穴墓群でも、同 […]

空心塼墓 くうしんせんぼ 空心塼によって埋葬施設を構築した墓である。中国・河南省を中心として陝西省や山西省の一部に広がる地域性の顕著な墓制で、戦国時代中期ごろに現れ、後漢時代初頭には衰退した。一般的に時期が古い空心塼墓は […]

切支丹墓碑 きりしたんぼひ 本来は、キリスト教信者を埋葬した墓の墓石のことである。時代的には、大きく16世紀後半期の布教が自由であった頃のものと、その後の禁教政策でひそかに信仰を守り続けた隠れキリシタン時代のものに分けら […]

棺・槨 かん・かく 中国の『家礼』という書物によれば、古代中国においては、壙のなかに槨、槨のなかに棺を納めることがよいとされる。楽浪漢墓中の木槨墓では方形の壙を穿ち、角材で室を造り、その内部に板材で槨を設け、木棺を納めて […]

甕棺 かめかん 甕棺葬は、成人埋葬専用のものとして特殊に発達した器高80〜120㎝ほどの大型の甕棺を用いた埋葬習俗で、弥生時代前期中頃から後期後半、なかでも中期を中心として北部九州の限定された地域で盛行した。弥生時代早期 […]

崖墓 がいぼ 岩山の中腹に洞穴を掘り、その奥に墓を設ける横穴墓。中国では、主に漢代諸侯王墓の墓葬形式の一つとして採用された大規模なものと、四川省を中心とした中国西南地方に流行する後漢時代以降の小規模なものに大別する。前者 […]

埋甕 うめがめ 地面に掘られた穴に深鉢などの土器を設置した施設。またそれに用いた土器。埋鉢・カメ棺・埋設土器などの名称で呼ばれることもある。屋外に設置するものと、屋内に設置するものがある。屋内設置のものは入口の床面に設置 […]

石甕 いしがめ 石で作った甕形の容器。特にラオス北東部、シェンクアン県ジャール平原にある骨壺としての石甕が有名である。1930・31年、コラニーがシェンクアン県一帯に分布する石甕群を調査した。砂岩を刳り抜いたもので、最大 […]

家形石棺 いえがたせっかん 古墳時代の石棺の一形式。刳抜式と組合式がある。両者とも棺身の部分は基本的に箱型であるが、古式の刳抜式には棺身の断面がU字形のものもある。蓋は寄棟屋根形で、ほとんどの場合、縄掛突起を伴う。刳抜式 […]

木棺墓 もっかんぼ 木材を用いた棺の墓。組合せ式のものと刳抜式のものがある。組合せ式木棺は基本的に、蓋板・底板・側板・小口板を組み合わせて棺としている。刳抜式木棺は、棺材を刳り抜いて、割竹形木棺としたものがある。ふつう底 […]

木俑 もくよう 中国で死者とともに埋葬するために作られた明器のうち、人物や動物をかたどったものを俑と呼ぶが、そのなかでも特に木製のものを指す。木俑は木材で主要部分を作る場合がほとんどであるが、なかには骨格となる木組だけ、 […]

再葬墓 さいそうぼ 遺体を埋葬や風葬にした後、遺骨をとりあげて再び埋葬するなど、葬儀が複数回にわたる埋葬方法を再葬と呼び、その墓を再葬墓という。再葬墓はパレスチナ・中石器時代のナトゥーフ文化や、中国・新石器時代の仰韶文化 […]

洗骨葬 せんこつそう 遺体をいったん埋葬したり、そのまま安置したりして白骨化させ、それを水や海水・酒などで洗って、再び埋葬したり、容器に収めて一定の場所に埋置する葬法をいう。再葬の一種であるが、遺骨を洗うという行為を重視 […]