チャンパ陶磁 ちゃんぱとうじ
チャンパ陶磁
ちゃんぱとうじ
Champa ceramics
ベトナム・中部ビンディン省の古窯跡群の陶磁器の総称。ゴーサイン、ゴーカイメイ、ゴートイ、チュオンクーの5地区で窯跡群が確認されている。これらはすべてティーナイの入江(現在のクイニョン湾)に注ぐコン川の流域沿いで、水運の便に恵まれた地にある。器種と器形には青磁の碗・皿・鉢、褐釉の壺・甕、鉄絵の碗・皿・鉢がある。染付はない。ゴーサイン窯の発掘は1993・94年に日越国際共同調査団により実施された。1・2号窯は全長14m、燃焼室・焼成室・煙道部に分かれ、壁はサヤを積み重ね粘土で固める。3号窯は全長5m、粘土壁で煙出しはL字型をなす。チャンパ陶磁は15・16世紀に盛んに輸出され、中東・インド・東南アジア・日本の15世紀前後の遺跡や沈没船から出土している。
(青柳洋治)
以上、転載
*マップのピンはビンディン省のクイニョン湾(上記解説参照)
