チュンナン遺跡 ちゅんなんいせき
チュンナン遺跡
ちゅんなんいせき
Chungnan-yujeok
韓国・全羅南道咸平郡咸平邑長年里所在の無文土器(青銅器)時代から三国時代に至る複合遺跡。1999年に西海岸高速道路インターチェンジ建設に先立ち調査された。各時期の遺構は、無文土器時代には3軒の松菊里型住居跡のほか、支石墓がある。原三国(馬韓)時代には10余軒の方形住居跡がある。また、丘陵稜線頂上部では平面梯形の周溝をめぐらせた墳丘墓の痕跡が確認され、土壙墓2基が検出された。三国時代では4世紀代に入り住居跡の数が急増し、100余軒以上の大規模集落が形成されていたことが知られた。住居跡群は2〜3期に分けられるが、丘陵西側斜面全面にまんべんなく分布し、焼失廃棄された例が20余軒以上確認され注目される。また、東側の丘陵稜線部で方形周溝遺構が検出されたが、墳丘が完全に削平された結果、周溝のみを留めたもので、構内から墳丘上に囲繞されていた底部有孔の円筒形土器が転落した状態で出土した。
(大竹弘之)
以上、転載
*辞典解説文より漢字ピックアップ
繞
ジョウ、ニョウ、まつ(わる)、めぐ(らす)、めぐ(る)
*mapは全羅南道咸平郡咸平邑
