台城里墳墓群 だいじょうりふんぼぐん

台城里墳墓群
だいじょうりふんぼぐん
Daeseong-ri-bunmyogun

北朝鮮・南浦市大安市台城里の低丘陵上に所在する無文土器(青銅器)時代〜三国時代高句麗の墳墓群。1957年に考古学および民俗学研究所によって、支石墓2基、石棺墓2基、土壙墓12基、甕棺墓5基、木槨墓1基、塼室墓1基、石室墓5基が発掘調査された。この調査で注目すべきは、木槨墓や塼室墓に先行する土壙墓の発見であるが、後にこれらも木槨墓(単葬木槨墓および併穴合葬木槨墓)であることが明らかにされる。この内10号墳は併穴合葬木槨墓であり、西槨(男性被葬者)には細形銅剣などの武器類・車馬具・鉄製農工具類・土器類が、東槨(女性被葬者)には装身具類・車馬具・土器類が副葬されていた。これら土壙墓(木槨墓)の中心年代は、AD1世紀代と推定され、楽浪郡時代の墳墓と考えられる。また1・2号石室墓は、いずれも高句麗時代の壁画古墳であり、4世紀後葉〜5世紀前葉の築造と推定される。

(高久健二)

以上、転載