大也里遺跡 だいやりいせき
大也里遺跡
だいやりいせき
Daeya-ri-yujeok
韓国・慶尚南道居昌郡南下面大也里に所在する。陜川ダム工事のため緊急発掘として、1988年に東義大学校博物館により3次にわたり調査された。河岸の沖積台地上に位置し、無文土器(青銅器)時代中期の住居跡と支石墓などが発見されたほか、櫛目文土器(新石器)時代の小型竪穴、三国時代加耶の住居跡も調査された。無文土器時代の住居跡は、竪穴式で平面が円形と方形もしくは長方形であり、遺構の重複関係によりこれらの先後関係がわかる。すなわち、平面が円形で中央に楕円形の縦穴を持つ住居跡が、平面が方形もしくは長方形で、内部に竪穴のない円形住居跡より先行する。このような時期的な変化は出土した無文土器からも明らかで、直立ないし内湾口縁の深鉢形無文土器から外反口縁の甕形無文土器へという変化と連動する。丹塗磨研土器も長頸から短頸への変化に伴い、口縁部も内反から外反するという変化にも連動している。石器は石鏃・柱状抉入石斧・半月形石包丁などが伴出した。
(尹美淑)
以上、転載
*mapは居昌郡大也里
